Tokachi Acoustic Union

Episode 6 -スタジオじゃない場所で録るということ-

ダニエル・ラノアが映画館でレコーディングしていたみたいに、レコーディングスタジオじゃない場所で録音するのが好きだ。(レコーディングスタジオも大好きだけど 笑)

 

新得町にある新内ホールの音の響きは、忘れ難いものがあった。全国、いろんな場所で演奏するけれども、音楽の神様が棲んでいる場所が確実にある。新内ホールも、そんな音がする。

 

人が生き生きと暮らしていた建物。
音が木に染みこんでいく。一瞬で空に放たれて消えてしまうはずの音が、年輪のように染みこんでいく。じっと黙って誰かが次の音を求めている。そんな建物。

 

しかし、録音するとなると、かなりハードルが高くなるのも事実。通常、レコーディングスタジオは外からのノイズも遮断してクリアに録音できるようになっている。
新内ホールは薄い壁にガラス窓、外からの音はバンバン入ってくる

 

そんなノイズさえも味方につけて、ある程度、味として、少々のことは気にしない考えで進むことが重要だ。

 

ここでしか得られない音を収めるために、僕らは初夏の新内ホールに向かった。

 

そこでは、予想を上回る様々な困難が待ち受けていた。つづく。